INTERVIEW

多様な方々に
化粧を楽しんでいただける手助けをしたい

ブランドマーケティング

2021年入社

入社を決めた理由

「特別扱いはしない」環境で働きたい

就職活動中、資生堂が行っている「ライフクオリティー メイクアップ」という取り組みを知ったことが、志望したきっかけの1つです。「ライフクオリティー メイクアップ」とは、私と同じ視覚障がい者をはじめ、がんサバイバーの方や高齢者などに向けて実施しているメイクのサポート活動のこと。大学時代は社会福祉に関心があり、メーカーへの就職はあまり頭になかったのですが、障がい者や様々な属性を持つ方と、こうした方法で関わることもできるのだと考えが変わりました。

入社後の仕事経験(キャリア)について

目標は、台湾での売上拡大

入社以来、化粧品の台湾導出業務を担当しています。導出とは、輸出するにあたって、スムーズに現地で発売ができて、それを売上につなげるようなサポートをする仕事です。メイクアップブランド「マキアージュ」の台湾での売上拡大に向けて、商品開発から現地への輸出、宣伝物の案内まで、あらゆる調整をはかるのが私たちの仕事です。日本と台湾、それぞれのブランド担当者の間に入ってヒアリングや情報交換を行うのですが、台湾支店の担当者とのやり取りは、お互いの第二言語である英語で。使い慣れた母語と違い、必ずしも自分の伝えたいことが正確に相手へ伝わるとは限らないので、あいまいな表現はしないように心掛けています。

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視覚障がい者のためのメイク動画に出演

資生堂には、視覚障がいのある方に美容情報を提供しているウェブサイト「リスナーズカフェ」があります。文字は音声読み上げソフト対応で、音声付きの動画を再生すれば、全盲の人も私のような弱視の人も美容の情報を得ることができます。入社当初からこうしたコンテンツ作りに興味があったのですが、縁あって担当者から声をかけていただき、メイク動画の体験モデルとして関わることができました。
アイシャドウの塗り方ひとつでも「ここが難しい、でも、こうすれば塗りやすい」などと、障がい当事者にしかわからないことがあります。私の今までの経験や普段感じていることを意見として取り入れていただき、みなさんと協力しながら作った動画なので、あたたかい反響をいただけるとうれしいですね。

仕事を通じて最も成長できたと思うこと

円滑なコミュニケーションに不可欠な
「理解力」と「調整力」

導出業務を通じて成長したと感じるのは、「理解力」と「調整力」です。日本と台湾の架け橋となる導出担当者は、コミュニケーションを通してそれぞれの意向を正しく理解し、それぞれが納得する形で物事を進め、実現させることが重要です。そのため「理解力」と「調整力」が大切になってくるのですが、自然と身に付いてきたかなと思います。
日本と台湾では発売時期や発売商品が異なるだけではなく、人気のある商品やカラー、流行、理想の肌状態といった生活者の意識も違います。担当者とのやり取りの中で難しさに戸惑うこともありますが、無事に台湾での発売を迎えられたときは、大きなやりがいを感じます。

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環境について

多様な働き方が認められている環境

障がいや配慮事項について、上司やグループの先輩方には理解をいただき、働きやすい環境に感謝しています。私は中途障がいということもあり、配慮を求めるときにどう伝えればいいか、相手はどう反応するのか、常に気にしてきました。それが、入社後に周りの反応を見ると、いたって普通なのです。2~3カ月に一度、「障がい者通院休暇」を利用してお休みをいただくとき、入社直後は言い出すのをためらっていましたが、みなさん当たり前のこととして対応してくださいました。私のグループは子育て中の先輩がほとんどで、「育児時間制度」を利用したり、お子さんの急な体調不良でお休みしたりと、各々の事情で色々な働き方をしています。障がいもそれと同じ。そう受け止めてもらっているのだと感じてからは、より安心して働けるようになりました。

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自分の状況と要望を明確に伝えられる

私は視力が弱く、パソコン作業では拡大機能を使い、文字の読み書きには拡大鏡ルーペのようなものを使用しています。障がいがあることで、今の業務に直接不安を感じることはありませんが、周りとのコミュニケーションには、やはり工夫が必要だと思っています。例えばミーティング中なら、画面を投影するときは「オンラインでつないで、手元のパソコンで見られるようにさせてください」とか、画面の切り替えが早いときは「追いついていないので少し待っていただけますか?」などと明確に。以前は発言のタイミングを逃したこともあったのですが、何も言わなければ、わからないままどんどん先に進んでしまいます。仕事には正確性やそれなりのスピード感も求められますし、「見えないから仕方ない」ではなく、言うべきタイミングで「見えません」と言うことが大切ではないでしょうか。自分の状況や要望を伝えやすい今の環境は、とてもありがたいなと感じています。

今後の目指すキャリアについて

メイクやスキンケアをもっと楽しめるようなコンテンツを発信したい

現在行っている海外との業務での経験、障がい当事者としての視点を生かし、将来的にはもともと興味があったCSRの分野で、資生堂のダイバーシティや社会貢献に関わる業務にもチャレンジしたいと考えています。化粧品は、必ずしも生活に必要なものではありませんが、だからこそ、生活の質に関わる大切なもの。メイクには、人の心を明るくする力があると思うのです。障がいやジェンダー、年齢、国籍はもちろん、子育て中でスキンケアの時間がとれない人も、経済的な理由でメイクをする余裕がない人も、誰もが自分らしく、好きなときに好きな方法で。メイクやスキンケアをもっと楽しめるようなコンテンツをどんどん考えて、そうしたサポートをしていきたいです。

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1日のスケジュール
(出社の日/リモートワークの日)

出社の日
  • 10:00〜12:00

    出社 ミーティング出席

  • 12:00〜13:00

    昼食休憩

  • 13:00〜15:00

    マーケティング部門との打ち合わせ出席

  • 15:00〜16:30

    見本発送

  • 16:30〜18:00

    現地からの問い合わせ対応

  • 18:00〜18:45

    企画書作成

  • 18:45

    退社

リモートワークの日
  • 9:30〜11:00

    業務開始 メールチェック

  • 11:00〜12:00

    システム登録

  • 12:00〜13:00

    昼食休憩

  • 13:00〜14:00

    現地からの問い合わせ対応

  • 14:00〜16:00

    他部門との打ち合わせ

  • 16:00〜17:30

    資料作成

  • 17:30〜18:15

    メールチェック

  • 18:15

    業務終了

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